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ベルイマンの「魔笛」

2006年11月05日

ベルイマン夕方に以前から保存してあったビデオでも見ようかなと思い、ビデオ保存ラックを探っていますと、もう何ヶ月も、岡山の家も、東京の家もあらゆるところを探したにもかかわらず見つからなかったスウェーデンの映画監督ベルイマンが演出した、モーツァルトの「魔笛」の映像版がふと出てきました。
 
あれほど探しても出てこなかったのにびっくりですが、さっそく予定を変更して、ビデオを見ると同時にハードデイスクに保存することにしました。

もう私の所蔵する「魔笛」も、購入した2本のDVDを含めて、バレエ版の「魔笛」など全部で
5本程度になってしまいましたが、いろんな「魔笛」があり、それぞれ特色があって演出が違えば全く印象も違うので、たいへん楽しめます。

ところで、ベルイマンの監督の「魔笛」ですが、これは私が「魔笛」の映像に触れた最初のもの、といってももう30年近く前にテレビから録画したものと思います。何とかもう一度見たいと思っていたものの見つからず、かといって購入すれば5000円以上もするものなので、見つかってラッキーでした。

導入の「前奏曲」の部分は、このオペラを観劇する人々の表情を延々と映し続け、少々退屈さを覚えます。後で子供たちなど、この表情の変化が生きてくるのですが、ちょっと長すぎるような・・・また、全体的に、通常のオペラ劇場でのライブ映像に比べて胸から上のズームアップが多く、ちょっと変化に欠けるのと、アリアをずっと胸からのアップだけでみさせられると重苦しいような気がしました。しかし、すべての配役が美男美女ぞろいで、アップに耐えられるというか、3人の女王の従女などは他のものとちがってたいへん魅力的な女性ばかりで、そういう意味では楽しめる作品です。

このようにアップが多いだけに少ししつこさが目立つのですが、だんだん見続けていくうちに、これらの欠点が逆に大きな効果を生み出し、どんどん劇に、主人公たちの感情に引きずり込まれてしまうことに気づきました。

 王子のタミーノが持つ魔笛およびパパゲーノが持つ銀の鈴はどんな悪人や獰猛な動物の心も変えてしまう魔法の笛と鈴なのですが、これによって幸せな世界が訪れる場面では、今までにどの「魔笛」でも感じたことのない感動を感じることが出来ました。

随所にこのオペラを見ている子供たちの感激の表情が出てくるのですが、時にはハラハラドキドキし、また最後のハッピーエンドでの本当に良かったなと安堵する表情などを見ると、小さい子供にも学芸会のようにこういうオペラを見せたら、モーツァルトの美しい音楽にも楽しみながら触れることも出来、たいへん意義があるのではないかなと思いました。

この魔笛は、フィガロなど他の素晴らしいオペラ以上に、始めから終わりまで息をつかせぬ素晴らしいモーツァルトメロディーの連続です。オペラが敷居が高いとか、退屈なのでは?と思っておられる方々、また子供たちにも、オペラとはこんなにも楽しいものであるということを知ってもらい、またモーツァルトの音楽の素晴らしさを知ってもらうには最適な映画と思います。
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